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<芸術は爆発だ!>
・・・川崎市岡本太郎美術館「20周年記念展」に寄せて
川崎の岡本太郎美術館で開催中の「20周年記念展」の前期・後期展を観て、
改めて岡本太郎の
<八面六臂(阿修羅の三面六臂に由来)>の活動振りに感銘を受けました。
1999~2000年の美術館開館記念展、
「多面体・岡本太郎 ー哄笑するダイナミズム」展が
文字どおり岡本太郎の<八面六臂><多面体>を表しています。
開館記念展のポスター。
なにか西夏文字のようにも見えるのは私だけでしょうか。
今回の記念展のカタログをざっと観ただけでも、
岡本太郎の幅広い軌跡が分かります。
と同時に、その軌跡が岡本太郎一身に収束されます
(確か花田清輝の表現でした)。
岡本太郎の多彩な活動は多く人々に感動を与えています。
例えば、ある寄稿者は、
岡本太郎の著書「自分の中に 毒を持て」を今でも<バイブル>としている。
自分の音楽活動の心の支え励ましとなったと述べています。
岡本太郎美術館は、岡本太郎の多彩な活動ばかりでなく、
多様な分野に及ぶ活動を展示・紹介しています。
なかには子供も楽しめる場・作品もあります。
カタログ中、ある学芸員は、
大学で美術史を専攻し学芸員になったけれど、
例えば、「ゴジラの時代」展が
自分の美術史や美術館像を良い意味で打ち破るきっかけとなった、
<美術館は美術愛好家だけのものであってはならない>
と述べています。
今後の美術館の活動に期待してます。
蛇足ながら、私の気に入った岡本太郎とその他の作品をいくつか掲載します。
写真説明
①「傷ましき腕」。
パリで制作された作品は戦災で焼失、戦後再制作された。
アンドレ・ブルトンがこの作品に感心したという。
②「空間」。
これも再制作された。
太郎のパリ時代の作品は戦災でほとんど焼失。
パリから帰国後の彼は召集され、中国で敗戦を迎え、
帰国したが家が焼失していた。
撮影OKだったけれど、素人の悲しさうまく撮れていない。
③「夜」。
上方にドクロ、少女は後ろ手にナイフを握り、
凜として立ち向かうようだ。
文学的な作品と想うのは私だけかな。
④「夜の会合」
「夜」と同様の作品に見えるが、片目がのぞき込んでいる。
枝の別れ目にあるのは何だろうか。
*訂正します。横尾忠則作「夜の会合」でした。
彼が太郎へのオマージュとして描いた作品。
よく見ると、片目じゃなく、太郎の顔があります。
TAROの署名あるから、太郎の作品かな、と勘違いしてました。
⑤「赤のイコン」。
イコンはビザンチン絵画、
非常に抽象化されたイコンなのだろうか。
⑥「記念撮影」。
何となく愛らしい男女、結婚式なんでしょうか。
でも二人の間に描かれているのは?
⑦「燃える人」
東京国立近代美術館所蔵。
⑧「電撃」。
断崖の上で電光に打たれのけぞる男。
だが、断崖はヒトの顔のようだ。
⑨ゴジラ
いわずとしれた
⑩後期展の映像作品。
どなたの作品だったか?
試しにスマホでシャッターを切ったらこの写真になりました。
ヒグマ春夫作「DIFFERENCE」でした。
ある人から教示受けました。
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