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   サムネイル形式による


  座敷八景
 上の左から、
  ①琴柱(ことぢ)の落雁 ③鏡台の秋月 ④塗桶の暮雪 ⑤台子(だいす)の夜雨 ⑥時計の晩鐘
 下は⑦行灯の夕照 ⑧手拭掛の帰帆
 


 例えば、「琴柱(ことぢ)の落雁」では、巨川の落款印が右にある。
 琴柱を雁に見立て、また、琴柱の列を飛ぶ雁に。琴の平面を<平沙>つまり砂浜に見立てている。
 これで瀟湘八景の<平沙落雁>を見立てるという。
 風景画を座敷の風景に変える着想がなんともすごい。よく思いつくものだ!


  風流座敷八景
  座敷八景と同じ並び。
 最初の「琴柱落雁」では、琴の見立は同じだけれども、
 若い二人が仲睦まじくキスしている。琴の音に惹かれた二人の恋心を醸し出してるようだ。
 春画らしくない?
 なお、画像がちょっと良くないので、下記著書をご覧ください。



 このように鈴木春信は「瀟湘八景」から「座敷八景」、さらに「風流座敷八景」へと。
 私は早川聞多著「現代語訳春画」から多くを学び、春画を観る楽しみ方も知りました。