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  聖ワシリー聖堂(寺院)



 ロシアの観光写真で必ず出てくる「ネギ坊主」の寺院が、これ。

 正式名称は「堀の生神女庇護大聖堂」という。
 何故<堀の>と付くか分からない。
 また<生神女>の名称は<聖母>を指す(正教会の表現)。


 

 真ん中に高さ47mの「ネギ坊主」(寺院の主ドーム)
 これが生神女マリアの主聖堂。

 主聖堂の周囲を8本の「ネギ坊主」が不均衡に取り巻いている。
 不均衡だから、どこからか見ると全部のネギ坊主が見えそうだが、
 どこから見ても全部のネギ坊主は見ることができないともいう。


 16世紀の版画もあった。

 


 この「聖ワシリー聖堂(寺院)」の由来は、
 有名なイワン雷帝(イヴァン4世)が、
 カザン・ハーンとの戦いの戦勝記念のために、
 戦勝のたびにこのネギ坊主を<追加して>作らせたという。
 そして、完成したこの寺院のあまりの美しさのため、
 イワン雷帝は、二度とこんな美しい建物ができないように
 設計者ポスニク・ヤーコブレフの目をくりぬいたといわれる。
 (史実ではないらしい)


 確かに、外観は美しい。
 赤煉瓦を基調とした寺院建築と、
 「ネギ坊主」といわれる<塔頂>の華麗な装飾
 さらに、これらが全体として
 <一つの寺院>として集成されている外観は見事なものだ。


 聖堂の手前中央にあるのは「ミーニンとポジャルスキー」像
 彼らがポーランドの侵攻を撃退した英雄だ。

 「ミーニンとポジャルスキー」像


 次の写真は、裏手側から撮ったもので、
 よく見ると、全体で9本のネギ坊主があるか。
 尖塔の先っぽが微かに見えるかもしれない。

 ちょっと離れて見えるのはクレムリン宮殿の塔

 裏手画像


 また、全部で9本それぞれのネギ坊主は、
 内部からみると、
 それぞれがロシア正教の教会(礼拝堂)となっていて、
 それぞれに、
 正教会の伝統的な装飾によるイコンやフレスコ画が見られる。

 内部のドーム内の様子と壁画は例えば以下の通り。

 ドーム内

 壁画



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